むし歯予防でよく聞くフッ素のお話


この記事は2015年2月に院内で配布されたリーフレット『フレッシュ通信 Vol.6:虫歯予防でよく聞くフッ素とは』のWeb版です。
(この記事は2019年4月10日に更新されました)

厳しい寒さの中、新しい1年が始まりましたね。
フレッシュ歯科では昨年同様、色々な情報を発信していきたいと思っておりますので、本年もどうぞよろしくお願い致します。
さて、年末年始とイベントが続き甘い物やジュース等の摂取も増えてしまったのではないでしょうか?
そんな今年最初のテーマは、虫歯予防効果の高いフッ素についてお話します。



そもそもフッ素って?

フッ素は特別なものでなく、お茶やお味噌汁など普段口にする様々なものに含まれており、ビタミン類の様に毎日摂らなければならない必須栄養素に位置付けられています。


まずはフッ素の働き


Point. 1

歯の再石灰化!

フッ素には歯の再石灰化(溶けかけた歯を修復する)作用があります。
むし歯になりかけた歯を修復して歯を守ることができます。


Point. 2

歯質の強化!

むし歯になるとむし歯菌の出す酸によって歯が溶けていきます。
フッ素には歯を強くする作用があり、むし歯菌の出す酸に対して強い歯にすることができます。


Point. 3

むし歯菌の抑制!

フッ素はむし歯菌の働きを抑える作用があります。
むし歯になるそもそもの原因を抑えることができるので、むし歯になりにくくなります。

フッ素の使い方とその予防効果

フッ素の効果的な取り入れ方は3種類あります。


Point. 1

フッ素溶液による洗口(予防効果50~80%)

歯磨きの後にフッ素入りの溶液を用いて30秒ブクブクうがいをする方法で、4歳~15歳くらいに使うと効果が発揮できます。
もちろん、大人の方にも効果的です。
洗口後、うがいの必要がないので予防効果は抜群です!
ぜひ、就寝前のフッ素洗口を習慣にしましょう!


Point. 2

フッ素の歯面塗布(予防効果30~40%)

高濃度のフッ素溶液やゲルを歯科医院で歯に塗布する方法で、年2回できたら年3~4回行うのがベストです!
フッ素洗口できない乳幼児や成人、高齢者の虫歯予防にも有効です。
高濃度のフッ素を扱うので、歯科医院にて歯科医師管理の下で行います。


Point. 3

フッ素配合歯磨剤の使用(予防効果20~30%)

フッ素が配合されている歯磨剤を使って歯磨きを行う方法で、幼児から高齢者まで誰もが家庭で行える身近なフッ素応用です。
少しでも口の中にフッ素を残しておきたいので、うがいは2回までとします。


フッ素は本当に効果がある?

過去の研究データから、むし歯予防に効果があることが分かっています。
日本小児歯科学会のホームページでも子どものむし歯予防におすすめされています。

フッ化物塗布が歯にいいと聞きました。いつから始めればいいですか?

歯が生えた後、唾液中に含まれるカルシウムが歯に付きさらに硬くなります。 だから生えて間もない時期の歯は、まだ十分に硬くなっていないためむし歯になりやすいのです。 フッ化物は、歯を硬くする作用があり、乳歯・永久歯に関わらず生えた直後に塗るのが最も効果的です。 まずは下の前歯が生えてきたころから定期的に歯科へ通い、上下の前歯が生えてきたらフッ化物の塗布を行ってみてください。

また、うがいができない年齢でもフッ化物を塗布することは可能です。 ただし、フッ化物はむし歯予防の万能薬ではありません。 塗ったからといって安心せず歯みがきの習慣やきちんとした食生活をすることです。

フッ素の効果に疑問を持たれている方は、おそらく「フッ素したのにむし歯になった」「そのような話を聞いた」ということではないかと思います。

フッ素は確かにむし歯予防の効果があることを確認されていますが、
「一度の使用で絶対にむし歯にならない」というものではありません。

用法を守って継続的に利用することで予防効果が得られます。
年齢毎に用法が変わるので、歯科医師の指示を守ってご使用ください。

フッ素って危険なものでは?

市販または歯科医院で販売されているフッ化物(いわゆるフッ素)は、いずれも認可された医薬品・医薬部外品です。
十分な安全性が確認された上で認可されています。 ご安心ください。

「フッ素は危ない」と考えておられる方は「フッ素中毒」や「斑状歯」のようなお話しをどこかで聞かれたのかもしれません。

フッ素には確かにこれらの中毒症状があります。
フッ素中毒とは、フッ素による急性中毒で、腹痛・嘔吐・下痢などの症状が現れます。
斑状歯とは、フッ素によって歯に斑点ができた状態です。長期間フッ素を過剰摂取していた場合に起こり、同様のことが骨に起こる骨硬化症という病気もあります。
いずれも過剰な量のフッ素を摂取した際に起こる症状です。

これらの症状が歯へのフッ化物塗布で起こるのかといいますと、使用しているフッ素の濃度の問題で、ほぼほぼ起こりえません
計算上ではフッ素含有の歯磨き粉をまるまる1本飲んでしまったとしても、中毒症状が出る量にはまだ足りないくらいです。


当院おすすめのフッ素製品

当院でもフッ素製品を色々取り揃えております!
使用方法など、ご不明な点がありましたらお気軽にご相談ください。


フッ素洗口


ミラノール

フッ素含有の洗口剤です。
1日1回、5~10mlを口に含み約30秒間洗口します。

洗口後30分程度は飲食を避けて下さい。

オラブリス

フッ素含有の洗口剤です。
1日1回(毎日法)又は1週1回(週1回法)、5~10mlを口に含み約30秒間洗口します。

洗口後30分程度は飲食を避けて下さい。

フッ素歯面塗布


フルオールゼリー

歯に塗りやすいゼリータイプの歯面塗布剤です。
通常、年に1~2回、歯の表面に塗ります。

塗布の際は、歯磨き後にガーゼなどでゼリーを歯の表面に塗ります。

フッ素配合歯磨剤


チェックアップスタンダード

フッ素含有の歯磨き粉です。

こちらは幅広く使えるスタンダードタイプとなっています。
ケースに応じて、以下の「ジェル」「フォーム」をお選びいただくことができます。

チェックアップジェル

フッ素をお口の中にとどめやすくするためにジェル状になった歯磨き粉です。

歯が生える時期や矯正治療中など、むし歯のリスクが高い時におすすめです。

チェックアップフォーム

フッ素の泡が、口腔内のすみずみまでいきわたる泡状ハミガキです。

うがいが苦手な方でも利用しやすく、乳幼児やご高齢の方におすすめです。


まとめ


ご自宅での毎日のフッ素習慣+歯科医院での年数回のプロフェッショナルケアで、虫歯予防効果はアップします!
大切なのは、フッ素製品を継続して使い続ける事
フッ素は、一生を通じて歯を守るお手伝いをしてくれます!!
お口の中の環境を整えつつ、今年1年をノー治療で送りたいですね。




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